本丸軸

短編

雪かきの合間に(2025バレンタインネタ)

7246文字 如月も半ば近くになってくると、去りゆく冬の最後の抵抗なのか、寒さがよりいっそう厳しくなってくる。 一時間にも及ぶ本丸総出での雪かきを終えた燭台切は、白い息を吐きながら自室への長廊下をひたひたと歩いていた。 天候管理システムの不...
短編

泥中に咲く+後日談

33161文字(全3ページ合計)泥中に咲く「すまない。恋人がいるんだ。おまえの気持ちには応えられない」 僕の一世一代の告白に対して返ってきたのは、予想通りの言葉だった。だから僕も用意していた台詞をなぞるように返す。「……うん、そうだろうなっ...
こころなしてとて春を知る

夏空に咲くは大輪の

4512文字前の話へNOVELへシリーズ一覧へ※軽装実装前に書いた話です「夏祭り、ですか?」「そう、今度万屋街で政府主催の夏祭りがあるそうだよ」 そう言って主が差し出して来た一枚の紙を、俺はしげしげと眺めた。「三日間の開催で、出店や盆踊り、...
短編

愚か者たちの挽歌

13014文字※刀剣破壊描写を含みます※明るい話ではありません◆◆◆◆山のあなたの空遠く「幸さいわい」住むと人のいふ。噫ああ、われひとと尋とめゆきて、涙さしぐみ、かへりきぬ。山のあなたになほ遠く「幸さいわい」住むと人のいふ。『海潮音』収録「...
短編

君がその名を呼んだから

4737文字※実休光忠の実装記念SS※蜜藤JB2023でコピー本として無料頒布したものです※実休光忠のネタバレ・織田時代捏造を含みます「はじめまして、長谷部くん。僕は燭台切光忠。仲良くしてくれると嬉しいな」 本丸で初めて言葉を交わしたあの日...
短編

甜品を食べよう!

3816文字※※※こちらの話と同じ本丸設定です※※※「僕のスイーツ男士としての地位がはちゃめちゃに脅かされている」 いきなりそう言い出した燭台切に、審神者は「はあ」としか言えなかった。 燭台切がトンチキなことを言い出すのは大抵長谷部絡みのこ...
短編

レンタル彼氏長谷部くん

29565文字(全2ページ合計) その本丸は元々はごくごくありふれた普通の本丸だった。 歯車が狂いだしたのは審神者が怪しい投資話に乗った頃だった。元々ギャンブルが好きで浪費癖のある審神者だったが、本丸の刀達が一丸となって支えてようやく通常の...
短編

夜半、男の夢を見る。

12148文字(全6ページ合計) ――これは、夢だ。 敵襲だ、と遠くで誰かが叫ぶのを、「わかっている!」と返して、長谷部は己の本体を構えたままじりじりと間合いを測る。 眼の前には足の速い槍や苦無達がひしめき、退路は中脇差達が塞いでいる。その...
短編

僕のふたりのお嫁さん

6731文字 戦場の土埃や返り血を湯殿で軽く落としてから、僕は恋人達の待つ部屋へと足を急がせた。悪趣味な彼らは僕の体臭があった方が興奮するのだと残念がるけれど、戦場から帰ったそのままの姿で彼らとそういうコトをするなんて僕の矜持が許さない。 ...
短編

戀という字を分析すれば

14073文字(全3ページ合計)「主、恋とはどういった感情なのでしょうか」 この本丸では月に一度審神者が刀剣男士たち一人一人と面談を行うのが慣例となっていた。本丸には慣れたか。なにか不満はないか。欲しいものはないか。人として生活するにあたっ...
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