WEB再録

正しいダイナミクス的恋愛のススメ

正しいダイナミクス的恋愛のススメ・3

11908文字前の話へNOVELへシリーズ一覧へ次の話へ 書類作成は嫌いではないが、外回りの営業とはまた違った神経を使う。最近業務改善とやらで書類の規格がやたらややこしいものに変わったのでなおさら。改善したというのに何故処理がより煩雑になっ...
短編

忘れられない夏休み

8458文字 夏は嫌いだ。 まず暑いのが嫌だ。汗ばんでじっとり張り付くシャツの感触の不快さと来たら筆舌に尽くしがたいし、通勤のための満員電車で他人のじめっと湿った肌に触れるのも不愉快だ。 かと思えば、一歩電車や屋内に入れば極寒の冷房が俺を待...
正しいダイナミクス的恋愛のススメ

正しいダイナミクス的恋愛のススメ・2

12437文字前の話へNOVELへシリーズ一覧へ次の話へ お互いの予定が合ったのは次の週の土曜だった。 午前中は仕事があるという光忠に合わせ、昼過ぎの待ち合わせにした。光忠の職場と長谷部の家の中間地点にある、そこそこの規模の駅の改札前とざっ...
正しいダイナミクス的恋愛のススメ

正しいダイナミクス的恋愛のススメ・1

7385文字NOVELへシリーズ一覧へ次の話へ またSubにフられた。 出会いは相手を求めるDomやSub、ダイナミクス性を持つ者達が集まるダイナミクスバーだった。たまたま隣に座ってお互いフリーだという話になって、互いのNG項目や性嗜好も確...
短編

おてて握っておにぎらず

10296文字 長船光忠、二十八歳独身。職業は保育士。 やはりというか何というか、数合わせで呼ばれた合コンでは女の子達から「子供お好きなんですね」「ピアノも図工も得意なんですか? いいパパになりそう!」と口々に褒め称えられ擦り寄られ大変だっ...
短編

スイートハニーは俺のもの

7960文字「わー、光忠だ!」 駅のホームで電車を待っていると、後ろからそんな声が聞こえて内心どきりとした。「光忠、マジでかっこいいよね」「今度の写真集もう予約した?」「通常版と限定版両方とも予約済」「いいなー。私悩んでとりあえず限定版だけ...
短編

バリタチ!

29712文字(全3ページ合計)1.この俺がネコだなんてありえない! 長谷部国重は目の前の映像に絶句した。『ぁあッ、あっ、やあ、も、いきたくない、やらっ』『大丈夫だよ。ほら、ここ、ぐーって押すと気持ちいいね? 気持ちいいって言ってごらん』『...
こころなしてとて春を知る

春過ぎて君想うこと

6998文字前の話へNOVELへシリーズ一覧へ 桜の花びらがすっかり散り、甘い蜜の香りを振りまく躑躅がしおしおと枯れ落ちる頃、俺は光忠と並んで今が盛りの庭の藤棚の下を散歩していた。「綺麗だな」「ああ」 そんなことを言っておいて、光忠の琥珀の...
こころなしてとて春を知る

春ぞ来たりて花の咲く

14825文字前の話へNOVELへシリーズ一覧へ次の話へ 梅の蕾に比べると、桜の蕾はゆったりとした楕円を描いている。ほんのわずかに薄く紅色をにじませる蕾が、いくつもいくつも房状に枝に連なっている。これらが一斉に花開くのももうじきだろう。 雪...
こころなしてとて春を知る

春来たりなば恋遠からじ

2272文字前の話へNOVELへシリーズ一覧へ次の話へ 白く丸い花びらが何百、何千と幾重にも重なっているさまは、まるで淡雪のようだった。「ああ、ちょうど満開だね」 雪の溶けきった山道を分け入りしばらく歩き進めると、そこに広がっていたのは一面...